
取材日:2026年7月2日
7月2日の朝9時、絵本作家・菊池日出夫さんとともに、長野県上田市にある東北信こどものとも社「なるに屋」さまを訪問しました。
今回の訪問は、比企出し合同会社が取り組む「菊池日出夫さんの絵本を未来へつなぐプロジェクト」の第一歩となるものです。

絵本を未来へ届けたい
比企出し合同会社では、「持続可能で幸せな社会をつくる」という企業理念のもと、菊池日出夫さんの描く絵本の世界を、次の世代へ伝えていく活動を進めています。
その中で、私たちが最も重要な課題の一つと考えているのが、品切れとなってしまった絵本の復刊・増刷です。
特に福音館書店から出版された「のらっこシリーズ」は、菊池さんの代表作ともいえる作品群です。
「こどものとも」で刊行された11冊、「かがくのとも」で刊行された8冊。
合わせて19冊ありますが、現在も購入できるのはわずか2冊のみ。
残る17冊は品切れとなっています。
このままでは、新しい読者や子どもたちが菊池さんの作品と出会う機会が少なくなってしまいます。
だからこそ私たちは、この17冊を一冊ずつでも再び世の中へ届けられるよう取り組んでいきたいと考えています。

一社では実現できない夢
もちろん、絵本の増刷は簡単なことではありません。
印刷には費用がかかります。
さらに、復刊した絵本を必要とする方々へ届ける販売体制も必要になります。
比企出し合同会社だけで実現できることではありません。
この想いに共感し、一緒に未来へ絵本を届けてくださる仲間が必要です。
今回の訪問は、その第一歩でもありました。
「こどものとも社」という大切な存在
今回お伺いした「なるに屋」さまは、全国に約30社ある「こどものとも社」の一つです。
こどものとも社とは、福音館書店の月刊絵本『こどものとも』をはじめ、児童書や教育玩具を取り扱う正規代理店で、幼稚園や保育園などへ絵本を届ける大切な役割を担っています。
その中でも、なるに屋さまは全国でも特に菊池日出夫さんとのご縁が深く、長年にわたり作品を大切に届け続けてこられた会社です。
まずは比企出し合同会社としてご挨拶をするとともに、「菊池さんの絵本を未来へつないでいきたい」という私たちのビジョンをお伝えしました。

温かい共感と、新しいアイデア
私たちの想いをお伝えすると、なるに屋の皆さまは快く賛同してくださいました。
さらに、
「菊池さんの故郷である佐久市臼田地区の幼稚園や保育園で講演会を開催してはどうでしょう。」
など、今後につながる貴重なアイデアもいただきました。
営業の高藤さまは、この日の訪問に備え、なるに屋にある菊池さんの著作約10冊をすべて読み返してくださっていました。
その上で、
「改めて、菊池さんの描く世界は本当に貴重ですね。」
と語ってくださいました。
また、営業の手塚さまは、お子さんに「菊池さんの絵本で一番好きなのはどれ?」と尋ねたところ、
『たからもん』
という答えが返ってきたことを教えてくださいました。
そのお話を伺い、作品は今も子どもたちの心に生き続けているのだと、改めて実感しました。
最後には高藤さま、手塚さまと一緒に記念写真も撮影させていただきました。

インタビュアーのひとこと
なるに屋さまは、全国のこどものとも社の中でも、最も菊池日出夫さんとのご縁が深い会社です。
急なお願いにもかかわらず、私たちの話に耳を傾け、温かく迎えてくださったことが、とても嬉しく心に残りました。
私自身、上田市を訪れたのは記憶にある限り初めてでした。
山々に囲まれた美しい景色を眺めていると、この地が戦国武将・真田氏を育んだ土地であることも重なり、歴史のロマンを感じずにはいられませんでした。
そして、なるに屋さまの社屋は、その豊かな自然を見渡す丘の上にあります。
この美しい環境の中で、長年にわたり地域の子どもたちへ絵本を届け、豊かな心を育む活動を続けてこられたのだと思うと、とても感慨深い気持ちになりました。
絵本は、一人の作家だけでは子どもたちへ届きません。
出版社があり、地域で絵本を届ける人がいて、それを手渡す先生や保護者がいて、初めて子どもたちの心へ届きます。
今回の訪問は、そんな「絵本を未来へつなぐ仲間」と出会えた、大切な一日となりました。

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